水鏡 - 第24代 飯豊天皇

 次の御門、飯豊天皇と申しき。これは女帝におはします。履中天皇の御子に押羽の皇子と申して、黒媛の御腹に皇子おはしき。その御女なり。御母、荑媛なり。甲子の年二月に位に即き給ふ。御年四十五。この御門の御弟二人、互に位を譲りて継ぎ給はざりしほどに、御妹を位に即け奉り給へりしなり。さて、ほどなくその年の内十一月に亡せ給ひにしかば、この御門をば系図などにも入れ奉らぬとかやぞ承る。されども日本紀には入れ奉りて侍るなれば、次第に申し侍るなり。