水鏡 - オンライン読書
水鏡 - 第07代 孝霊天皇
次の御門、孝霊天皇と申しき。孝安天皇第一の御子。御母、皇太后姉押姫なり。考安天皇の御世、七十六年庚申正月に東宮に立ち給ふ。御年二十六。父御門亡せ給ひて次の年辛未、正月二年ぞ位に即き給ひし。御年五十三。位を保ち給ふ事、七十六年なり。この御世とぞ覚え侍る、天竺の祗園精舎の焼けて後、旃育迦王の造り給ふと承り侍りしは。彼の須達長者造りて仏に奉りて二百年と申ししに焼けにけるを、祗陀太子、又もとのやうに造り給へりける。其の後、五百年を経て焼けたるを、いま旃育迦王の造り給ふとぞ聞こえし。
水鏡 - 第08代 孝元天皇